この記事をおすすめする人
リスニングが苦手な人
単語暗記だけでは限界を感じている人
英語をスムーズに話したい人

勉強はしてるんだけど、なかなか思うように英語が話せないのよね…。

チャンクで英語をとらえる習慣をつけてみたら?
この記事では、英語でのつまずきを経験してきたてんとう虫太郎が、チャンク学習のメリットと実践方法を分かりやすく解説します。
初心者でもすぐに使えるように、短く実用的なチャンクフレーズを厳選して紹介するので、これを読めば、自然な英語表現が身につき、スピーキングやリスニングの向上にも役立ちます。
英語学習の「チャンク」とは?

チャンク “chunk” の意味
チャンク(chunk)は元々、「大きいかたまり」や「ぶつ切り」、「厚切り」を表す言葉です。例えば、”a chunk of bread” は「パンの塊」、”a chunk of meat” は「肉の塊」を意味します。
英語学習においては、2つ以上の単語がまとまって1つの意味を表す表現を「チャンク」と呼びます。
フレーズ単位で覚えるメリット
ネイティブの日常英語には、「チャンク」を使った決まり表現やイディオム、定型句がたくさん含まれています。そのため、単語を1つずつ覚えるより、フレーズ単位で覚える方が、スムーズに理解しやすく、リスニング力やスピーキング力の向上にもつながります。
例えば、“I’ll get it.” は「私が取るよ(対応するよ)」という意味ですが、“get” だけを「手に入れる」と覚えていると、すぐに意味が分かりません。 しかし、この表現をひとまとまりのチャンクとして覚えれば、パッと聞いたときにすぐ理解でき、会話でも自然に使えるようになります。
同様に、“Sounds good.”(いいね!) や “Take your time.”(ごゆっくりどうぞ) なども、単語単位でなくチャンクとして覚えた方がスムーズに英語を使えるようになります。

僕もアメリカに行ったばかりの時、”knock it off” が分からなかったんだ。

でも、”knock” と”off”を辞書で別々に調べても、意味がわからなくて、戸惑ったよ。

“knock it off”は、「やめろ・いい加減にしろ」という意味だね。
チャンク学習が効果的な理由
文法を意識せずにスムーズに話せる
例えば、“Would you like some tea? (紅茶はいかがですか?)という文があったとします。
文法を頭の中で考えながら文を組み立てると、Would | you | like | some | tea? のように、一語ずつ分けて考えてしまいがちです。「Wouldは…助動詞で…」「likeは動詞で…」と頭の中で文法的に処理しようとしてしまい、スムーズな会話につながりにくくなります。
しかし、”Would you like” は「~はいかがですか?」と覚えてしまうことで、文法を意識せずに自然に口から出せるようになります。
さらに、他の単語と組み合わせて “Would you like | some coffee?” や “Would you like | a bread?” など、応用も効きやすくなります。
リスニング・スピーキング力が向上
ネイティブの会話は 単語単位ではなく、チャンク単位 でスピーディーに進みます。そのため、単語を1つずつ拾って理解しようとすると、聞き取れないことが多くなります。
例えば、“Let me think about it.”(ちょっと考えさせて) というフレーズを、単語ごとに区切ってしまうと、「レット」「ミー」「シンク」「アバウト」「イット」となります。しかし、実際のネイティブの会話では、リンキング(linking)やリダクション(reduction)、フラップT(flap T)などの発音変化が起こるため、書かれた通りには発音されません。
アメリカ英語では、以下のような発音変化が起こります。
✅ “Let me” →「レッミー / レミー」
(tが脱落またはフラップTに変化 – リダクションまたは発音変化)
✅ “think about” →「スィンカバウ」
(kとaがつながる – リンキング)
✅ “about it” →「アバウディッ」
(tがフラップTに変化 – 発音変化)
つまり、「レットミー シンク アバウト イット」ではなく、「レミースィンカバウイッ」に聞こえます。
しかし、チャンクで覚えれば、”Let” “me” “think”…と1つずつ聞き取らなくても、フレーズ全体で瞬時に理解できます。 これはスピーキングにも同じことが言え、覚えたチャンクをそのまま使うことで、よりスムーズに話せるようになります。
比較音声サンプル
単語ごとに発音した場合
チャンクで発音した場合
自然な英語が身につく
自然な英語を身につけるには、単語を一つずつ日本語から直訳するのではなく、ネイティブが実際に使うフレーズをチャンクとして覚えることが重要です。
例えば、「私は疲れています」と伝えたい場合、“I am tired.” でも意味は通じますが、ネイティブは “I’m beat.” 「ヘトヘトだ」という表現をよく使います。“beat” を「打つ、叩く」という単語としてしか知らないと、この意味で使うことは難しいかもしれません。
このような自然なネイティブの言い回しをチャンクとして学ぶことで、実際の会話でスムーズに使えるようになります。
実践!使えるチャンクの例
ここでは、日常会話、旅行、ビジネスの場面で使えるチャンクの例を一覧にしました。かたまりで覚えて、ぜひ使ってみてください。
最初は難しいと感じるかもしれませんが、文法などについては深く考えず、まずは慣れていきましょう。
日常英会話でよく使うチャンク一覧
日常的に使えるフレーズを覚えて、会話をスムーズに進めましょう。

すぐにはできる気がしないけど…。でも、少しずつ覚えればきっと大丈夫だよね。
チャンクの例文 | 和訳 | 使い方の例 | 音源 |
---|---|---|---|
That sounds good! | それ、いいね! | Let’s grab some pizza for dinner. (夕飯にピザを食べに行こうよ。) That sounds good! I love pizza. (それ、いいね!ピザ大好き。) |
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I have no idea. | 全然分からない。 | Do you know where Tom is? (トムがどこにいるか知ってる?) I have no idea. I haven’t seen him all day. (全然分からない。今日は一度も見てないよ。) |
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Let me think. | ちょっと考えさせて。 | Do you want to go to the beach or the lake this weekend? (今週末、ビーチと湖どっちに行きたい?) Hmm… let me think. Both sound fun! (うーん…ちょっと考えさせて。どっちも楽しそう!) |
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What do you mean? | どういう意味? | I think you should be more careful with your words. (君はもっと言葉に気をつけたほうがいいと思うよ。) What do you mean? Did I say something wrong? (どういう意味?何か変なこと言った?) |
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Could you say that again? | もう一度言ってくれますか? | I’ll meet you at 6:30 at the station. (6時半に駅で待ち合わせね。) Sorry, could you say that again? I didn’t catch that. (ごめん、もう一度言ってくれる?よく聞こえなかった。) |
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It’s up to you. | あなたに任せるよ。 | Should we watch a movie or play a game? (映画を見るかゲームするか、どっちにする?) It’s up to you. I’m good with either. (君に任せるよ。どっちでもいいよ。) |
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I wouldn’t say no. | 断る理由はないね。 | Would you like another cup of coffee? (もう一杯コーヒーどう?) I wouldn’t say no. Thanks! (断る理由はないね。ありがとう!) |
|
It is what it is. | 仕方ないね。 | We lost the match, but we did our best. (試合に負けちゃったけど、全力を尽くしたね。) Yeah, it is what it is. We’ll do better next time. (うん、仕方ないね。次はもっと頑張ろう。) |
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I’m just looking, thanks. | 見てるだけです、ありがとう。 | Can I help you find something? (何かお探しですか?) I’m just looking, thanks. (見てるだけです、ありがとう。) |
|
I’ll be right back. | すぐ戻るね。 | Where are you going? (どこ行くの?) I’ll be right back. I just need to grab my phone. (すぐ戻るね。ちょっと携帯取ってくるだけ。) |
旅行英語で使うチャンク一覧
旅行先で役立つフレーズを覚えて、現地でのコミュニケーションを楽しみましょう。

海外旅行に行く時は、ぜひこれらのチャンク英語を使ってみてね!
チャンクの例文 | 和訳 | 使い方の例 | 音源 |
---|---|---|---|
How much is this? | これはいくらですか? | Wow, this necklace is beautiful! Yeah, it’s lovely. How much is this? |
|
Do you take credit cards? | クレジットカードは使えますか? | Do you take credit cards? Yes, we accept all major credit cards. |
|
I’d like to check in. | チェックインしたいです。 | I’d like to check in. Certainly. Do you have a reservation? |
|
Is this a good spot for locals? | ここって地元の人にも人気ですか? | Is this a good spot for locals? Yes, this restaurant is popular with both locals and tourists. |
|
Can I have the menu, please? | メニューをください。 | Can I have the menu, please? Sure, here you go. |
|
Do you have any room upgrades available? | アップグレードできる部屋はありますか? | Do you have any room upgrades available? Let me check the availability for you. |
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Can I get a wake-up call? | モーニングコールをお願いできますか? | I have an early flight tomorrow. Can I get a wake-up call? Of course! What time should we set it for? |
|
Is there a place to store my luggage? | 荷物を預ける場所はありますか? | Is there a place to store my luggage? Yes, we have a luggage storage area near the entrance. |
|
Do you have any recommendations? | おすすめはありますか? | Do you have any recommendations? I recommend the grilled salmon, it’s a customer favorite. |
|
What’s the damage? | お会計いくらですか? | What’s the damage? That’ll be $25. |
ビジネス英語で使うチャンク一覧
ビジネスシーンでの重要なフレーズを押さえて、円滑な仕事の進行をサポートしましょう。

外資系に転職する予定のある人は、知っておくと便利なフレーズだね。
チャンクの例文 | 和訳 | 使い方の例 | 音声 |
---|---|---|---|
Let’s get started. | 始めましょう。 | It’s already 3 o’clock. (もうすでに3時だ。) OK. Let’s get started. (では、始めましょう。) |
|
I’ll look into it. | 調べてみます。 | Do you know why the project is delayed? (プロジェクトが遅れている理由、わかる?) I’ll look into it. (調べてみます。) |
|
I’ll get back to you on that. | 後でお返事します。 | Do you know if the project is on schedule? (プロジェクトは予定通りに進んでいるか?) I’ll get back to you on that. I need to check with the team first. (後でお返事します。まずチームに確認する必要があります。) |
|
That works for me. | それで大丈夫です。 | Can we schedule to go to Fukuoka next week? (来週福岡に行く予定を立てていいですか。) That works for me. (それで大丈夫です。) |
|
I appreciate your help. | 助けてくれてありがとうございます。 | I appreciate your help. I was able to resolve the issue with the client. (助けてくれてありがとうございます。おかげで顧客との問題を解決することができました。) No problem at all. I’m glad everything worked out. (全然構いませんよ。すべてうまくいってよかったです。) |
|
Keep me informed. | 最新情報を教えてください。 | Have you heard anything from our client? Keep me informed. (クライアントから何か連絡はありましたか? 常に最新情報を教えてください。) OK, I will. (了解しました。) |
|
I’ll take it from here. | ここからは私がやります。 | I don’t think I can handle this any more. It is too complicated. (複雑すぎて、もう手に負えないです。) OK, I’ll take it from here. (わかりました。ここからは私がやります。) |
|
I see what you mean. | 言いたいことは分かります。 | I’m not sure about this plan. (この計画、どうも納得できないな。) Well, I see what you mean. (なるほど、言いたいことは分かります。) |
|
Let’s play it by ear. | 臨機応変にやりましょう。 | The schedule might change frequently. (スケジュールがころころ変わるかもしれないね。) Well, let’s play it by ear. (まあ、臨機応変にやろう。) |
|
Let’s circle back on that. | その件、また後で話しましょう。 | Why is she quitting so suddenly? (なぜ彼女は突然辞めるの?) Let’s circle back on that. (その件、また後で話しましょう。) |
チャンク学習を実践する方法
英語を効率よく習得するためには、「チャンク(かたまり)」を意識することが大切だと述べてきましたが、ここでは、チャンク学習を実践する具体的な方法を紹介します。
リスニングでチャンクを意識する
英語を聞く際、ひとつひとつの単語を聞き取ろうとするのではなく、「かたまり」として捉えて聞いてみましょう。最初は意味がわからないかもしれませんが、このようにリスニングのアプローチを変えることで、徐々に聞き取れるようになるはずです。
初心者の方には、ぜひ「かたまりで聞く」という方法を試してみることをおすすめします。
てんとう虫太郎の体験談
僕はアメリカに行ったとき、英語が全く聞き取れず、「アメリカに住むだけでリスニング力が上がるのか?」「ひとつひとつの単語を聞き取ればリスニング力が向上するのか?」と、いろいろ試行錯誤したんだ。でも、当時は今のような英語学習法も確立されていなくて、すごく遠回りをしたと思う。
「チャンク」という概念も知らなかったけど、後になって「かたまりでリスニングを聞いてみよう」と意識したとき、「あれ、なんだか前よりも聞き取りやすいかも」と感じる瞬間があったんだ!

「チャンク」の学習法、もっと早く知りたかったよ!
音読・シャドーイングで身につける
単に音読するだけでは、日本語の発音に引きずられ、英語の自然なリズムを習得するのが難しくなります。そこで、音源を活用しながらシャドーイングを実践するのが効果的です。
今ではさまざまなツールがあり、語学を学ぶ環境は昔とは比べものにならないほど整っています。ぜひこれらを活用し、正しい方法で効率よく英語を習得してくださいね。
てんとう虫太郎の体験談
僕はアメリカの学校で授業についていくために、必死に教科書を読んだけど、すごく時間がかかったよ。ネイティブみたいにスラスラ読めなかったからね。
そのおかげでたくさんの単語は覚えられたけど、自己流で読んでいただけだから、最初は正しいイントネーションがまったく身につかなかったんだ。そのせいで、リスニングに慣れるのにもすごく時間がかかったし、「もっと効率よく学べたんじゃないかな」と今では思う。
もし当時「シャドーイング」という学習法を知っていて、その効果も理解していたら、絶対にいろんな音源を使って教科書の文章をシャドーイングしていたと思うよ。

スマホやPCを使えば、シャドーイングでチャンク英語が学びやすいね!
自分専用のフレーズリストを作成する
「自分専用のフレーズリストなんていらない」と思うかもしれませんが、単語帳やフレーズ集を覚えるだけでは学習効果が半減してしまいます。
おすすめの方法は、自分から積極的に音源や英文に触れ、わからない単語やフレーズを調べ、それをリストに加えていくことです。本に載っているフレーズを覚える受け身の学習ではなく、自分から探しに行くマインドが上達のコツです。
てんとう虫太郎の体験談
僕は学生の頃、新しいフレーズに出会うたびに、必ず紙に書き留めておくようにしたんだ。すぐに忘れちゃうことも多かったけど、それでも繰り返し書いていくうちに、同じフレーズに何度も出会うことができて、少しずつ覚えられるようになったよ。そして、そのフレーズがどんな場面で使われるかも、自然と分かるようになった。
だから、自分専用のフレーズリストを作るのは効果的だと思う。

自分専用のフレーズリストを作ると記憶に定着しやすいと思うよ。
まとめ:チャンクを取り入れて、英語をもっとスムーズに!
この記事では、チャンク学習を取り入れることで、英語がよりスムーズに話せるようになることをお伝えしてきました。
リスニングやスピーキング力も向上し、自然なフレーズを身につけることができるので、この記事の一覧も使いながら、ぜひ実践してみてくださいね!

チャンク英語で今よりスラスラ英語が話せるようにがんばってみるわ。

この記事が少しでもお役に立てば、 うれしいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。